

福岡県博多港からフェリーで約4時間30分。飛行機ならわずか30分。高速フェリーなら約2時間のところに対馬(長崎県対馬市)はあります。対馬の玄関、厳原(いずはら)港。そこから車で約30分ばかり北に走った赤島(あかしま)というところに私たちの製塩所はあります。塩田は2基。ひとつは天日塩普及会所有。もうひとつは橋本清澄氏が代表を務める玄海塩の会のもの。どちらも橋本清澄氏の手によって管理され、伝統的な方法で自然そのままの塩が作られています。
目の前には、ここから北東へと大きく広がっていく日本海。夜になると、たくさんのイカ釣り船が煌々と明かりをともし、漁をしている景色を見ることができます。
四方を海に囲まれた日本。私たちは平成7年からこの対馬で塩づくりを行っています。豊かな暖流・対馬海流の真ん中に位置し、その潮流は海草やプランクトンを育み、日本海の豊かな海の幸をもたらしてくれます。
近くに工場のないきれいな海水。また、温暖な気候は私たちがこだわる<天日乾燥>には欠かせません。そしてなにより、ゆっくり流れる島の時間のテンポが、私たちの塩づくりのスタイルに、とてもあっています。

玄海塩の会代表。1994年より独力で流下式塩田を建設し、太陽の光と風のみによって塩を作っています。同氏の作る塩はほとんどが会員を中心に頒布され、一般にはあまり販売されていません。一般の方向けに生産量を増やすために、2003年に第二塩田を増設しました。